修行道場の選び方のポイント

修行道場を選ぶ際に、あらかじめ知っておくこと

修行を志す方の目的はさまざまです。
供養をしたい、祈祷を行いたい、寺の住職になりたい、寺を建立したい、霊園を運営したい、
また医師や医療従事者として、看取る方に読経をしたいなど、人によって目指す姿は異なります。
そのため、何を目的として修行を考えているのかを、最初に整理しておくことがとても大切です。
修行道場や、修行後に所属することになる組織によって、
「できること」「できないこと」は、制度や規則によって定められています。

寺の建立・霊園経営を考えている方へ

たとえば、寺を建立したい場合や、霊園を経営したい場合などは、
修行し僧侶になった“その先”の話になります。
道場や所属する組織によっては、規則上、
その道が誰にでも開かれているわけではなく、
限られた狭き門となる場合があります。
目的を十分に見据えないまま入門先を選んでしまうと、
修行を重ねたとしても、制度上、最終的な目標が達成できないということも起こり得ます。

伝統的な修行の有無について

また一部には、伝統的な修行を行っていない寺や道場も存在します。
そのような環境とご縁を結んだ場合、
本来目指していた僧侶像や役割に到達できないこともあります。

【注意】寺の承継を考えている方へ

寺の承継者となる場合は、
承継を予定している寺院が所属する団体の規則を、事前に確認する必要があります。
他の道場で修行し僧侶になった後に、
転派という形で承継が可能となる場合もありますが、
いずれも各団体の規則や判断によるものです。

道場選びで後悔しやすいポイント

修行道場は、
「誰でも受け入れてくれるところほど、間口が広くて安心なのではないか」
と思われることがあります。
しかし実際には、道場や寺院によって、
入門に対する考え方や、僧侶としての在り方に対する姿勢は大きく異なります。
なかには、
・入門の動機をほとんど確認しない
・修行内容や期間が明確に示されていない
・実際の修行を伴わずに僧籍が与えられる
といった運営を行っている寺や道場も存在します。
そのような環境では、
戸籍上の改名のみを目的とする方や、
僧侶としての修行よりも、形式や肩書きを重視する方が集まりやすくなる傾向があります。
結果として、ご自身の志や目的と、
周囲の価値観との間にズレが生じることもあります。
また、どのような道場で修行したかという経歴が、後々影響する場合もあります。
修行道場を選ぶ際には、修行内容や制度だけでなく、
どのような目的を持った人が集い、どのような姿勢が大切にされている場所なのかを、
あわせて確認しておくことが大切です。


だからこそ、修行内容そのものだけでなく、
修行の先に、どのような道が制度として開かれているのかを確認したうえで、
入門先を検討することが重要です。